2018年2月、Red Hatがコンテナ向けのLinuxディストリビューションを開発するCoreOSを買収し、その後CoreOSが手がける「Container Linux」がFedoraと統合されることが発表された。そして2019年7月、その成果物となる「Fedora Core OS」がリリースされた。記事執筆時点ではプレビュー段階という位置付けだが、その後は本番環境での利用も推奨される。本記事ではこのFedora Core OSについて導入方法や設定・管理方法、コンテナクラスタの構築などを紹介する。 コンテナ向けOSとは 昨今では、Linuxマシンで構成されるクラスタ上でコンテナ技術を使ってアプリケーションを構築する手法が広く普及している。こういったコンテナクラスタ技術として有名なものの1つにKubernetesがある。Kubernetesはコンテナクラスタを構築・管理するためのソフトウェアであり、これを導入することで最低限のコンテナクラスタの管理は完結するが、一方でKubernetes自体を動作させるハードウェアやOSの選定や管理については別途行わなければならない。今回紹介するFedora Core OSは、こういったコンテナクラスタでの利用に特化したOS(Linuxディストリビューション)だ。 KubernetesはUbuntuやDebian、CentOS、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)などさまざまなLinuxディストリビューション上で動作する。しかし、コンテナクラスタを構築する場合、そのクラスタ上で実行されるソフトウェアは基本的にコンテナ内で動作する。そのため、OS上には必要最小限のソフトウェアさえ準備されていれば良く、そのため汎用OSで提供されている機能のうち一部は必要としない。そういったコンテナクラスタにおいて不要な機能を省略し、コ
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